2026年3月17日・18日、浅草寺と浅草神社で「浅草寺本尊御示現会」が行われました。
浅草には一年を通して、三社祭、ほおずき市、羽子板市、節分会など、長い歴史を持つさまざまな行事があります。
その中でも本尊御示現会は、浅草寺だけではなく、浅草という町そのものの「はじまり」に深く関わる大切な行事です。
今年は17日に浅草神社の宮神輿三基を浅草寺本堂へ上げる「堂上げ」、翌18日には本堂から下ろす「堂下げ」が行われました。
普段、多くの観光客でにぎわう浅草寺ですが、この二日間はいつもの浅草とは少し違います。
神輿、読経、祝詞、びんざさら舞。
長い年月を経て受け継がれてきた浅草の信仰と文化が、今もこの町の中で生きていることを感じられる行事です。
本尊御示現会とは
浅草寺の縁起によると、推古天皇36年、西暦628年3月18日の早朝、檜前浜成・竹成の兄弟が、当時の宮戸川、現在の隅田川で漁をしていました。
そのとき投網にかかったのが、一躰の仏像だったと伝えられています。
兄弟がその仏像を持ち帰り、土地の文化人であった土師真中知に見せたところ、聖観世音菩薩の尊像であることが分かりました。
その後、尊像をお祀りしたことが浅草寺の始まりとされ、やがてその周囲に人が集まり、浅草の町が形づくられていったと伝えられています。
つまり3月18日は、浅草寺にとっての始まりの日であると同時に、浅草という町の原点ともいえる日です。
浅草に住んでいる人、働いている人にとって、本尊御示現会は単なる季節の行事ではありません。
今自分たちが暮らし、仕事をしているこの町が、どのように始まり、どのように受け継がれてきたのかを思い返す日でもあります。
三基の宮神輿が浅草寺本堂へ
3月17日の夕方には、浅草神社で宮神輿への神霊入れの儀が行われ、その後、一之宮・二之宮・三之宮の三基の宮神輿が浅草寺へと向かいました。
そして午後6時、三基の神輿が浅草寺本堂へ上がる「堂上げ」が行われました。
神社の神輿が寺院の本堂へ上がり、浅草寺の僧侶による読経が行われる。
現在では寺院と神社を別々のものとして考えることが一般的ですが、かつて本尊示現会と三社祭は一体の祭礼として行われていました。
明治時代の神仏分離によって三社祭は5月に行われるようになりましたが、本尊御示現会には、浅草寺と浅草神社、そして浅草の町が長い歴史の中で深く結びついてきた姿が今も残っています。
翌朝の「堂下げ」と浅草の町へ
翌18日の朝には、浅草神社宮司による祝詞奏上、浅草寺一山式衆による読経に続いて、宮神輿三基の「堂下げ」が行われました。
その後、神事びんざさら舞が奉納され、神輿は街中へ。
浅草神社への宮入渡御、大手締め、巫女舞の奉奏など、一日を通してさまざまな神事が執り行われました。
春の三社祭とはまた違った雰囲気の中で神輿が進む姿には、浅草の歴史そのものが重なって見えます。
古くから続くものを、ただ保存するだけではなく、今の時代に生きる人たちが実際に担ぎ、歩き、次の世代へつないでいく。
浅草の祭りや行事が今も多くの人を惹きつける理由の一つは、こうした「受け継ぐ力」にあるのかもしれません。
2028年には本尊御示現1400年へ
そして浅草は、さらに大きな節目を迎えようとしています。
2028年は、西暦628年に浅草寺のご本尊が示現されてから1400年にあたります。
この本尊御示現1400年を慶祝し、浅草では浅草神社の宮神輿による「舟渡御」の斎行も予定されています。
かつて観音様が示現されたと伝えられる隅田川と、浅草の町。
1400年という長い時間を経て、その歴史を改めてたどる大きな機会となりそうです。
浅草で会社を営むということ
スマステ株式会社は、東京都台東区浅草に拠点を置くシステム開発・WEB制作会社です。
私たちが毎日仕事をしている浅草には、最先端の観光地としての顔がある一方で、1400年近く受け継がれてきた歴史や文化、人と人とのつながりがあります。
新しいものをつくる仕事をしているからこそ、古くから受け継がれてきたものを見るたびに考えさせられます。
時代に合わせて変えるもの。
変えてはいけないもの。
そして、形を変えながらも次へ残していくもの。
これは、システムやWEBサイトづくりにも通じるところがあります。
新しい技術を導入すること自体が目的なのではなく、その会社がこれまで大切にしてきたものを理解し、必要なところをより使いやすく、より良い形へ変えていく。
私たちは、そんな仕事をしていきたいと考えています。
浅草の人情や、受け継がれてきた「粋」の心を大切にしながら、デジタル技術で企業や地域のこれからを支えていく。
本尊御示現会を通して、スマステ株式会社が掲げる
「人情でつなぎ、デジタル技術で粋な社会をつくる。」
という言葉の意味を、改めて考える機会となりました。
浅草の長い歴史から見れば、私たちの会社の歩みはまだ始まったばかりです。
それでも、この町に根を張る一社として、人とのご縁を大切にしながら、一つひとつ丁寧に仕事を積み重ねてまいります。
これから迎える本尊御示現1400年という大きな節目も楽しみにしながら、浅草とともに歩んでいきたいと思います。

